いよいよ今週末に共通テストを迎えます。受験生の心中は人それぞれ異なるとは思いますが、直前まで伸びるのでベストを尽くしてください。夢に出てきた問題が出たとか、前日に気になって見直したところが出た、などということはよくありますので、決して諦めず自分を信じて前に突き進みましょう。
受験直前の今だからこそお伝えしたいことがあります。受験勉強は辛くて苦しくて大変です。やってもやっても終わらないし忘れるし、投げ出したくなった人もいるかもしれません。
でもね、少し客観的にその感情を見つめてみましょう。苦しいのも辛いのも、投げ出したい気持ちもマイナスの感情ですよね。心の中がマイナスで一杯になると大切なことが見えなくなってしまいます。だって、何もかも嫌なものに見えてしまいますよね。
だから、俯瞰する感じで高いところから視野を広げて自分の環境を見てみましょう。問題集や参考書、プリント、学校、先生、友だち、ライバル、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、家、ごはん、学校、駅、電車、バス、自転車、道路、空、太陽、風、雲、月、星、山、海、街、田んぼ、畑、鳥、犬、猫、いろいろな生き物、名も知らぬ人々...。
地球全体にまで視野を広げるとウクライナ戦争が今も続いています。もしウクライナに生まれていたらそれでも今と同じように受験することはできるのでしょうか。
12年前、東日本大震災で進学を断念した人がいます。
運命の悪戯で受験の機会を奪われた人々が、もし時間を巻き戻して受験をやり直せるなら、嬉々として勉強に打ち込み、試験会場に着いた時には感動で胸が一杯になっているのではないでしょうか。
自分より不幸な人と比べて恵まれていることに感謝しなさいと言いたいのではありません。
そうではなくて、大切なことを思い出してください、と言いたいのです。
あなたが勝負の時を迎えるこの日まで、あなたを支えてくれたすべての人々や物や環境に感謝して受験に挑んでください。あなたのまわりの、生まれてから今まで関わりのあった人も物も環境も出来事のすべてが、あなたのサポーターなのです。
自分一人の力でここまで来た、などというのは傲慢で愚かな人の特徴です。自分一人で頑張った、と思っているならその受験料も自分で働いて用意したのか、その仕事も職場も自分で立ち上げたのか、勉強に使うノートや教科書、問題集、筆記具も自分で作ったのか、着ている衣類も、毎日の食事も食材も、家事も、電気水道ガスも、住居や生活環境も、すべて自分で作ったのか、、、無理ですよね。ほとんど何もできないのに偉ぶるのはみっともないし醜い。あなたを生かすために、数えきれないほどたくさんの人々が関わっているんですよ。
人にも物にも環境にも出来事にも「感謝」の心を注いで言葉をかけてください。あなたが試験でどういう結果になろうと、周りは今までと変わらず、あなたを支える存在でいてくれるのです。
勝負事は最後はメンタルだと言われます。受験も然りです。勝利を掴むためには、不安や恐怖といったマイナスの感情を克服する必要があります。
不安や恐怖などに代表されるマイナスの感情の本質は「闇」です。「闇」は「光」の前では無力です。光が闇を照らすことがあっても、闇が光を奪うことはできないからです。不安という闇を消すのは「希望」という光です。自分が将来やりたいことや夢に描いていることに焦点を合わせてください。闇を光で照らすことができます。
また、お父さんがいなくても、お母さんがいなくても、あなたは受験することはできません。お父さん、お母さんはあなたに「愛」を注ぎ続けてくれています。
「愛」と「感謝」 これが最強にして最高のメンタルです。
あなたが最善を尽くされますよう、心からエールを送ります。