なぜ教えないことが“最高の指導”なのか

勉強でも、スポーツでも、仕事でも、

人を育てるときに、「教えるべきこと」と「教えてはいけないこと」の2つがあります。

さらに、「教えるタイミング」と「教えてはいけないタイミング」があります。

人の成長を促すためには、「教える」という「指導行動」と、「育てる」という「育成行動」の2つが必要です。2つ揃って「教育」が実現します。

教育を行うときには、3つの成長を引き出す関わり方が必要です。

「技術的な成長」

「精神的な成長」

「社会的な成長」

この3つです。

親、教師、上司など、人を育てる立場にある者は、クライアント(指導育成の対象者)のこの3つを伸ばすことを考えて指導育成に当たると良いでしょう。

何かが欠けると、将来的に厄介者を生み出すことになりかねません。

学生の場合、簡単に言ってしまえば、「技術的な成長」とは勉強のやり方が良くなり成績に表れてくることであり、「精神的な成長」とは目的や目標を達成するために自己管理ができるようになることであり、「社会的な成長」とは健全な成長を実現するためには「競争」と「協調」の両方が必要であると理解しライバルにも仲間にも敬意を払い紳士的に振る舞うことができるようになることです。

容易に想像できると思いますが、「教える」という指導行為だけでは、3つの成長を実現することはできません。ある段階から「教える」ことを手放すタイミングが訪れます。

成長レベルは4段階のステージに分けられます。

「教える(指導行動)」と「育てる(育成行動)」の使い分けは成長段階のレベルに応じて判断します。

第1ステージは「初心者レベル」です。

初心者には基本を徹底的に教える必要があります。初心者に好きなようにやらせるのは間違いです。第1ステージにも関わらず自主性に任せると言って何も教えない指導者がいますが、それは誤りです。この段階ではクライアントにも十分に「やる気」があります。「教える」ことが効果的なステージです。

第2ステージは「中級者レベル」です。

基本的なことはできるけど難しいことになると壁に突き当たってクリアできない、というレベルです。この段階では「教える(指導行動)」と「育てる(育成行動)」の両方が必要になってきます。「教える」だけでは次のステージへ引き上げることはできません。「教えてばかり」ではいつまでも第2段階のままです。「やる気」を失いやすいので指導者にとっても力量が試されるときです。技術面だけではなく精神面での指導育成も重要なステージです。

第3ステージは「中上級者レベル」です。

このレベルになると、クライアントは技術面の指導をほとんど求めていません。良かれと思って口出しすると、かえって信頼関係が壊れてしまいます。技術面において「教える(指導行動)」を手放すステージです。しかし、精神的にはまだまだ未熟で、自分の優秀さゆえに他者に対しての配慮を欠いた言動が目立つケースも多くなりがちです。社会的にも孤立して四面楚歌となっては衰退へとまっしぐらです。だからこの段階では、精神面はもちろん、社会的にどうあるべきかといった、「育てる(育成行動)」が中心となってくるステージです。

第4ステージは「上級者レベル」です。

このステージになると、「教える(指導行動)」も「育てる(育成行動)」も、両方とも必要ありません。求められたときに応じるというパートナーシップの関係です。クライアントは「技術面」「精神面」「社会面」の3つの面で成熟しており、「自立」した状態が表れています。自立した状態とは、「より以上を目指す」「他人の役に立つ」「滲み出る謙虚さ」の3つです。大変僭越ですが、2023年WBCで世界一になった日本チームの栗山英樹監督、ダルビッシュ有投手、大谷翔平選手に自立した状態を見ることができます。

クライアントが「自分の頭で勝手に考え、勝手に成長する」ように導くには、教えないことが最高の指導となるのです。

Paletteコーチングスクールでは、生徒一人ひとりの成長段階を見極め、適切な指導に取り組んでいます。

現在、新規入塾を若干名受け付けております。入塾や指導内容についてのお問い合わせは以下のボタンからどうぞ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次