頭の良い子に育てる方法

数年前に放送されたTBSの番組『池上彰と“女子会”』は、教育や子育ての大切なポイントをわかりやすく伝えてくれる大変良い番組だった。

ゲスト出演の芦田愛菜さんは、番組放送当時、慶應義塾中等部に通う優秀なお嬢さんだ。小学校6年生の夏から、一般入試に向けてほぼ毎日予備校に通い、休日は1日12時間も猛勉強。その結果、同校を含む偏差値70以上の難関校に複数合格した。

どうすれば我が子をそんな優秀な子に育てられるのだろうか。親であればそう考える人は少なくないだろう。

番組の中では、多くのママたちが悩む「幼い子どもに英語教育をした方がいいの?」という問いに対し、池上彰さんは「英語を無理に勉強させなくてもいい」とズバリ回答。その理由はダブルリミテッドになるからだという。日本語も英語も中途半端になり、思考力が伸びないからだという。ゲストの芦田愛菜さんも、英語は小学校の授業だけだったそうだ。

池上彰さんによると、数学も理科もできないのは国語が原因になっていることがわかってきていて、子どもの読解力や論理力などの思考力を伸ばすには、日本人なら英語よりも日本語、つまりすべての学習の基本は国語であり、国語教育が最も重要である。だから、英語は国語をしっかり勉強してからでも遅くはないし、むしろ、国語ができるからこそ論理的に英語を使いこなすことができるようになるのだ。

では「どうすれば頭の良い子に育てることができるのか」ということだが、やはり、読書が重要であるという。芦田愛菜さんも読書好きで1ヶ月に5冊から10冊の小説を読むそうだ。お父さんも読書好きで歴史小説をよく読んでいるとのこと。統計によると子どもの読書量は親の読書量に比例するそうで、1ヶ月に12冊以上読むのが理想ということだ。子どもに本を読めという前に親が読書していることが大切で、本の読み聞かせも頭の良い子に育てるのに効果がある。ハウツーものではなく、小説が良いらしい。新聞も読んだ方が良い。将棋の藤井聡太さんも新聞を毎日読んでいて、語彙力も豊富で大人顔負けの表現力がある。芦田愛菜さんも中高生新聞を読んでいるという。漢字力も高い。池上彰さんは、中高生新聞は社会情勢がわかるので大変良いと評価していた。また、芦田愛菜さんは本をとても大切に扱う。本に折り目をつけたり、帯を外したり、開いた状態で伏せたりしないという。「本を大切に扱う」というところに芦田愛菜さんの心の姿勢を感じた。できる子はやはり違う。

番組の視聴を終えて、溝の口満点塾の方針は「頭の良い子に育てる」方向性と完全に一致していると確信した。小学生は国語だけの指導であり、中学生と高校生にもまずは国語を伸ばすことを推奨している。小学生新聞も中高生新聞も教室にはいつでも読めるように常備している。指導でも活用しているので、国語だけではなく時事問題にも強くなる。難関校に合格する子も、偏差値70を超える子も、学年1位を取る子も、私の塾では毎年必ず出てくるが、やはり国語を重視していることと深い関係があるようだ。

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