2019年大学入試が難しくなる4つの理由

2016年以降、大学入試が年々難化している。2017年と2018年の大学入試を比較すると、どの大学を受けてもワンランク高い難易度になった。2019年はさらに難しくなる。その原因を整理しておこう。

2019年大学入試が難しくなる4つの理由

2019年の大学入試が難しくなる主な理由は以下の5つだ。

  1. 入学定員の厳格化
  2. 学部・学科の新設がなく定員枠は増加しない
  3. 外国人学生の台頭
  4. 浪人・仮面浪人の増加

以下、それぞれの理由について、詳細を述べていきます。

「入学定員の厳格化」により合格最低点が上昇する

2016年から始まった「入学定員の厳格化」だ。これは、一定の基準よりも多く学生を入学させると、国から大学への補助金が不交付になる制度。その基準が特に私立の大規模大学で、2018年はさらに厳しくなった。そのため、大学入試で合格者を多く出せなくなってしまった。

結果、2018年入試では最難関(早慶上理)・難関(GMARCH、関関同立など)の私立大学では合格者を絞り込むことになり、それが波及して中堅(日東駒専など)私立大学の倍率、難度が急上昇した。

さらに、安全圏が読めない状態は、難関私大や中堅私大の志願者が、例年よりも中堅以下の大学まで併願することに繋がり、どの大学を受けてもワンランク高い難易度になった。

前年までの合格最低点を目安に受験校を選んでも、2018年では不合格になるケースが目立った。

学部・学科の新設がなく定員枠は増加しない

今後は政府の方針で大都市部では学部・学科新設ができない。つまり、定員枠の増加は見込めない。「入学定員の厳格化」と「学部・学科が新設できない」という2つの規制により、私立大学の経営は厳しくなった。

「収入」を補うためなのか、同じ大学・学部・学科の入試を複数回受験できるようにして、受験料をそれぞれ納めさせる制度に変わった。受験機会が増えたことで合格のチャンスが増えたように感じるが、学部・学科の定員が試験ごとに分割されたため、1回の入試で合格できる人数が少なくなった。そのため、同一の大学・学部・学科を何度も受験しないと受かりにくくなった。何度も受験料を納めて、最後の最後にようやく合格するというケースも増えた。

私立大学の経営状況の悪化が、受験生と保護者を疲弊させているように見えてしまう。

外国人学生の台頭

一般入試を受験してくる外国人学生も相当手強いライバルだ。

これは外国人特別入試で受けてくる外国人留学生のことではない。外国人特別入試は日本人の受験生にとっては何も影響がない。外国人入試を受けられる条件として日本で受けた小中高の教育年数に制限があり(例えば1年以内とか4年未満などと大学ごとに定められている)、募集人員は若干名である。

しかしここ数年、中国、韓国、シンガポールなど、自国の大学受験が非常に厳しいアジア諸国から、小学生や中学生の頃から日本に移り住み、日本の一流大学を目指している人が増えている。彼らは経済力もあり、学力も高く、私立の中高一貫校に進学して成績上位を占めている。外国人特別入試の条件から外れるため、日本人と一緒に受験して大学合格を目指す。

中国の進学校なら朝8時から夜11時まで授業があり、帰宅後も予習復習を欠かさない。勉強の量が圧倒的に違う。どんどん詰め込む。どんどん覚える。どんどん練習する。勉強で人生が決まるので、好き嫌いなんて言ってられない。それが彼らの常識である。

日本の大学志願者数は60万人程だが、中国では1000万人を超える。中国には日本のような私立大学はなく、試験は一発勝負。浪人することもできない。中国の大学受験は日本とは比較にならないほど厳しいのだ。中国での大学受験に失敗した者の中には、日本の中国人専用の大学受験予備校に通う選択をする者も増えている。その予備校生の人数は、東京都内だけで5000人を超えている。予備校の生徒たちは、中国国内の一流大学は無理でも、東大京大早稲田慶應には行けそうだという。実際に、言葉の壁の影響が小さい理系学部の方が受かりやすいと予備校の職員は話す。予備校の壁には、東大、東工大、一橋大、慶應義塾大、早稲田大の合格実績が、大量に張り出されていている。この事実は中国国内に広まり、浪人生や大学中退者に加え、高校生までもが、中国の大学よりも日本の一流大学を目指して、都内の予備校に通うために日本にやってくる。

シンガポールでは中学受験で人生が決まってしまう。敗者復活はない。中学受験で失敗した者が人生の可能性を切り開くために日本の大学へ進学するのはとても魅力的なのかもしれない。中学1年生から日本で勉強すれば言葉の壁も乗り越えて、6年後の大学受験に間に合う。

2018年2月時点で、日本に居住する外国人は247万人。日本の大学・大学院・短期大学で教育を受ける外国人学生はおよそ12万人。大学受験をする者が1万人以上いても不思議ではない。日本人よりも外国人の学生の方が多い大学も増えている。日本の一流大学に入れなくても、日本の大学に留学したという事実で箔がつく。そのためだろうか、ほんの数年前は誰でも入れると言われたFラン大学でさえ、今では外国人学生に入試で勝たなければ合格できない。

浪人・仮面浪人の増加

2017年・2018年と厳しい大学入試が続いて浪人生が増えた。かつては浪人生が少なかった高校でも驚くほど増加した。大学の合格実績の公表をやめてしまった都立高校もある。2007年に大学全入時代(18歳人口と大学の入学定員が等しくなることからそういわれた)に突入したはずなのに、大学に行けない人がたくさんいる。

進学率は30年前と比べると20%程増加している。30年前は「1浪2浪当たり前」などという人もたくさんいて、浪人生は40万人いるといわれていた。現在は浪人生はおよそ10万人。そして仮面浪人といわれる人もいる。仮面浪人とは、受かった大学に入学したものの、本来目指していたところを諦められずに、大学生という身分のまま、再び本命を目指して受験勉強している者のことをいう。これは公的なデータがなく、どれほどの人数がいるのかわからない。しかし時々耳にすることから、意外と身近にいるのかもしれない。

仮面浪人を含め、近年浪人生は減少していた。しかしこの1・2年で浪人が増えた。さらに日大から他大を受験する仮面浪人も例年よりは増えるだろう。彼らは起死回生を図り、2019年入試に臨んでくる。現役高校生の最大のライバルであることを疑う余地はない。

【おまけ】大丈夫か?日本

この5年間ほどで、日本にやって来る外国人観光客が増えた。旅先によっては外国人ばかりである。リピーターも多く、日本人でも知らないような温泉宿へ10数回も行ったという外国人観光客もいる。

在日外国人も増えたし、外国人留学生も増えた。

コンビニ、スーパー、居酒屋などでバイトする外国人も増えた。

外国人からは経済的な豊かさを感じる。

反対に、日本人は貧困化しているそうだ。30代の年収が20年前と比べて200万円も減ったという。もし子どもがいても、その収入では大学進学など到底不可能だ。

日本は先進国だが、遅れているものがたくさんある。

例えば学校の教科書の電子化は、日本よりも途上国の方が進んでいるところがあるくらいだ。

「脱・ゆとり教育」により異常なほどの教材を持ち歩きしなければならず、腰痛になる小中高生が増えた。授業ではほとんど使用しない教科書もあるという。教科書、副教材、ケースにファイルしたプリント、ノート、高校生はそれらを詰め込み、旅行にでも行くのかと尋ねたくなるほどの大きなリュックを背負っている。

アクティブラーニングが流行っている。しかし、一歩間違えたら基礎学力の無い集団を生み出すリスクがある。

コミュニケーション能力を伸ばすことが大事だというが、コミュニケーションの核心は、話を「聴く」ことである。自己主張の強い子は確かに目立つが、その陰で聴くことに長けた才能ある生徒を教師は見落としがちである。

日本から海外へ留学する学生が減っている。テレビ番組を観れば世界のことがわかったような気になるが、中国に出張する機会のあった青年は、日本よりも進んでいる市民生活にショックを受けたという。

テレビを観れば同じ芸能人ばかり出てくる。番組が替わっても、曜日が替わっても、時間が替わっても、である。売れっ子なのは認めるが、「またか」と思う。言っていることは面白いのだが、いつも同じなので感動しなくなった。ニュース番組はどのチャンネルも内容は一緒。キャスターのコメントもほぼ同じである。このようなあり様で、狭い価値観、偏った思想、乏しい知識にならないか。

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